遺言を作っておくべき代表的なケースを4つ上げ、詳しく見ていきたいと思います。
このケースの場合、夫婦のどちらかが亡くなると、まず残された配偶者が相続人になります。(配偶者は常に相続人になります。)
ご夫婦にはお子様がいないので、残された配偶者と同じく相続人になる可能性があるのは、故人(被相続人)の両親です。
通常、故人がある程度の年齢(70~80歳)に達していれば、その両親もそれなりの年齢のはずですから、既に死亡しているケースが多く、故人の両親が相続人になる可能性は現実的にはかなり低いといえます。
しかし、
ここからが大きな問題なのです。
子供がおらず両親も死亡している場合、残された配偶者と故人の兄弟姉妹が相続人となります。
よって、残された配偶者と故人の兄弟姉妹で遺産分割協議を行う必要があります。
残された配偶者が遺産を相続しようと思えば、兄弟姉妹の署名と実印の押印が必要になります。
兄弟姉妹が協力的な方ばかりとは限りません。
自分に少しでも財産が入るようなチャンスが目の前にあれば、自己の権利を主張する方も少なくないでしょう。
残された配偶者が、義理の兄弟姉妹を説得するのは相当に難しいのが現実です。
さらに、兄弟姉妹が死亡している場合、その子供(甥・姪)が相続人になる可能性も十分にあります。こうなると相続人の数も増える上に面識のない人が含まれ、残された配偶者に、このような方々との遺産分割の協議を成立させるのは至難の業でしょう。
配偶者にすべての遺産を相続させる旨の遺言を作成する
遺言を作成することで、遺された配偶者と兄弟姉妹の争いを回避することができます。
遺留分(遺言でも侵せない遺産の保障)が兄弟姉妹にはありませんから、配偶者にすべて相続させたからといって、後で誰からも文句を言われることはありません。
詳しくは 遺留分の権利があるのは誰か をご覧ください。
残される配偶者の生活を守るために、
すべての遺産を配偶者に相続させてあげたいとお考えなら、夫、妻にかかわらず、絶対に遺言を作成しておくべきです!
故人が遺言書を遺しておかなかった場合、相続人全員で遺産分割協議を行います。
私たちが相談を受ける事案の中には、相続人である子供達が不仲で、協議することが難しいというケースが非常に多いのです。
兄弟姉妹自体は仲が良くても、配偶者や周りの親族が干渉してきて、その結果、長期間に及ぶ争いになることは決して珍しいことではありません。
このようなケースに接する度に、「親御さんが遺言書を作っておけば、子供達同士が憎しみあうような事態は避けられたのに…」と思います。
親が遺言書を作っておけば、子供達は納得するケースが多いのです
遺言がなく、遺産分割協議がまとまらない場合には、家庭裁判所による調停又は審判に委ねられます。
このような場合、事案にもよりますが、解決までに1、2年以上の期間がかかることも珍しくありません。
長期間に及ぶ争いは精神的にも、肉体的にも、金銭的にもデメリットしかありません。
やはり、遺言書は作成しておくべきです!
自分が死亡した時に、子供だけでなく、お孫さんにも、将来のために財産を遺してあげたいという場合もでてくると思います。
ただし、お孫さんが相続人になるのは、子供が先に死亡している場合に限られます。
それ以外の場合は相続人ではないので、自分が死亡した後にお孫さんに財産を遺すには、遺言による方法が望ましいと考えらます。
また、内縁の妻や夫の場合も同様です。
籍を入れていなければ法律上の配偶者ではないため、相続人にはなることはできせん。
長年連れ添って世話をしてくれた方に財産を遺し、その生活を守ってあげたいという場合も、遺言による方法が望ましいと考えられます。
相続人が誰もいない場合は、特別縁故者(とくべつえんこしゃ)に該当者がいなければ、故人の財産は国に帰属することになります。
この特別縁故者とは、被相続人と一緒に暮らしていた方や身の回りの世話や看護をしてくれた方などが該当する可能性がありますが、特別縁故者として遺産を取得しようとする場合は、ご自身で家庭裁判所に申し立てを行い、さらに、家庭裁判所から特別縁故者として認可されなければならないという非常に複雑な制度となっています。
よって、
相続人がおらず、被相続人と一緒に暮らしていた方や身の回りの世話や看護をしてくれた方に財産を遺したい場合は、遺言によりその意思を明確に表しておくことが有効です。
私たちは日常の業務を通じて、
『遺言さえ作成しておけばこんなことにはならなかったのに・・・』
というケースに何度も遭遇しています。
遺言は無用な争いを避け、幸せな相続を実現する非常に有効な方法です。
当事務所では、長年の経験と実績により蓄積されたノウハウを活かして、
それぞれの状況に応じた最適な遺言書作成のお手伝い
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をお約束いたします。
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