Q.母は認知症の父の介護を献身的に行ってきましたが、心身の疲れもあってか父より先に亡くなりました。母の相続人は、父と一人っ子である私ということになります。父は、さっき言ったことも覚えていない状況で、とても話し合いなどできません。母の遺産分割はどのように進めていけばよいのでしょうか?
家庭裁判所に、成年後見人選任の申し立てをして、選任された成年後見人が父の代理人として遺産分割協議に参加します。
遺産分割協議は、相続人全員の同意が必要とされます。認知症のため判断能力がなかったり、意思表示ができない相続人は協議の内容を正確に理解して同意することができないため、このままの状態で遺産分割協議がされてもこれは無効となります。
このような場合に利用できるのが成年後見制度です。成年後見制度は、本人の精神の障害の程度が著しく、事理を弁識する能力を欠く常況にある場合に、家庭裁判所が成年後見人を選任し、その成年後見人が本人に代わり法律行為をすることになるものです。遺産分割協議も、選任された成年後見人が認知症の本人の代わりに参加することになります。
家庭裁判所に対し、成年後見人を立てるための申立手続きをします。原則として、認知症についての医者の診断書等が必要です。申立てに必要なその他の書類については裁判所のホームページに詳しく記載されていますが、申立てや手続を進めていくことに不安な場合は専門家である信頼できる弁護士に相談することをお勧めします。
申立てをした後、本人である父や、後見人になる予定の方の面談、あるいは親族の意向の照会、本人に判断能力がどの程度あるのかを調べる鑑定手続などがされることがあります。
これらを経て、家庭裁判所は、後見開始の審判をし、同時に適任と判断される成年後見人の選任をすることになります。何人かの後見人が選任されたり、後見監督人が選任されることもあります。
本件では、遺産分割協議という父と子の利益の相反する行為を行うので、もし子が成年後見人に選任された場合には、遺産分割協議について子が成年後見人として、父の代理人になることはできません。家庭裁判所に、「特別代理人」の選任を申し立てましょう。
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